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2009年12月24日(木)「しんぶん赤旗」

日本郵政の労働者

非正規の64% 200万円(年収)以下

低賃金と雇用不安


 日本郵政グループ5社の非正規社員17万2316人のうち64%が年収200万円以下であることが23日までに明らかになりました。国会で郵政の非正規労働者の問題を取り上げ、調査を求めていた日本共産党の山下芳生参院議員に同社が回答を寄せました。


山下議員に回答

 民営化されたとはいえ政府が株式を100%保有し、郵政サービスを担う企業が、大量のワーキングプア(働く貧困層)を生み出していることを示すもので、この面からも郵政民営化の見直しが求められます。

 日本郵政によると、年間を通じて雇用されている非正規社員のうち、2008年度に年収200万円以下だった人は、週所定労働時間が40時間の6485人(3・7%)と、40時間未満の10万3830人(60%)の11万315人。200万円超は両者合わせても6万2001人(36%)でした。(いずれも2009年3月時点)

 現在の非正規社員は臨時的に雇われている人などを合わせて21万5800人。人件費削減のため、民営化後の2年で正社員は6000人減らされる一方、非正規社員は1万5000人も増えました。郵政5社のうち、非正規社員が一番多いのは郵便事業会社で15万5612人となっています。

 しかし、非正規社員の多くは正社員と同じように基幹的な業務を担いながら、低賃金と雇用不安にさらされており、掛け持ちで働いている人も少なくありません。こうしたなか郵政産業労組など労働組合が非正規労働者の待遇改善などを求めてたたかい、正社員化や月給制職員の賃上げなどを実現しています。

正社員化・待遇改善を

 山下芳生参院議員の話 日本一のワーキングプアを生み出す企業になっているといっても過言ではない実態です。郵政民営化による営利追求のため正規社員を非正規社員に置き換えてきた結果です。公共サービスを担う労働者がこういう状態に置かれていることは、労働者本人はもとより郵政事業にとっても大問題です。郵政民営化の見直しのなかで、郵政サービスの拡充と併せて、非正規社員の正社員化や待遇改善をしっかり位置づけて取り組むよう求めていきたい。



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