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2009年12月24日(木)「しんぶん赤旗」

中国が年金改革

出稼ぎ労働者に支給保証

規定期間未満の退職者の対処も


 【北京=山田俊英】中国政府は22日に開いた国務院常務会議(閣議)で、出稼ぎ労働者への対策として、年金加入者が払った保険料を全国どこにでも移転できる規則を来年1月から実施することなど年金制度の改革を決めました。中国政府は消費が主導する経済成長への転換を進めており、年金制度の充実はその一環です。


写真

(写真)公園でマージャンを楽しむお年寄り=9月12日、雲南省麗江市(山田俊英撮影)

 これまでは省(地方)を超えて転職した場合、保険料を移す手続きが不備だったため、出稼ぎ労働者の低年金、無年金の原因になっていました。

 来年から全国統一の管理規則を施行し、年金加入者が元の就業地で社会保険事務所が発行した書類を転職先に持っていけば、元の職場で払った保険料が合算されるようにします。

 制度を実施するための全国的データベースと社会保障カードは今後整備することになっています。

 閣議はまた、企業退職者基本年金の給付額を来年1月から1人平均10%(月120元=約1600円)引き上げることも決めました。同年金の増額は6年連続です。

 このほか、定年退職時に保険料の支払いが規定の15年に満たない労働者も不足分を払えば、年金を受け取れるようにします。この制度改正のため、現在、開会中の全国人民代表大会(国会)常務委員会で社会保険法案が審議されています。

 中国の年金制度は都市と農村で別々になっています。農村では2020年までに全国統一年金を完備することをめざし、今年から一部地方で試験的導入が始まっています。



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