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2009年12月25日(金)「しんぶん赤旗」

医療改革案、上院通過

米 下院案と隔たり、難航も


 【ワシントン=小林俊哉】オバマ米大統領が内政の最重要課題に掲げる医療保険制度改革法案は24日、上院本会議で賛成60、反対39で可決されました。65歳以下の国民の94%をカバーし、約3000万人の無保険状態を解消する一方、今後10年間で医療費の赤字を1320億ドル節減することなどが内容です。

 上院は法案の内容をめぐり、1カ月近く交渉・調整を継続。同案の年内可決をめざすオバマ政権の強い姿勢に押されて、異例のクリスマス・イブの本会議採決となりました。

 同案は、低所得者が保険料を支払うための政府補助、民間保険会社に対する病歴を理由とした保険拒否の禁止などが柱。保険料収入の80〜85%を実際の医療費支払いにあてる規制や、財源対策の一環として高額所得者への増税も定めました。

 上院での法案可決を受け、今後は異なる法案を可決している下院との調整が焦点となります。下院で先月可決された案は、米国として初めて、全世代を対象とした政府主導の公的医療保険制度の創設を盛り込むなど、上院案との隔たりが大きく、調整は難航するとの指摘もあります。



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