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2010年1月17日(日)「しんぶん赤旗」

厚労省調査

要介護認定見直し後も

改悪前には戻らず


 厚生労働省は15日、介護保険の要介護認定基準の見直し(2009年10月)後の実態調査結果を「要介護認定見直し検証・検討会」に示しました。

 介護保険サービスを受けるために必要な要介護度認定の認定基準は、09年4月に改悪されました。これに対する「軽度に判定される」という日本共産党の追及と介護関係者の運動で、同年10月、大幅見直しに追い込まれたものです。

 調査結果によると、見直し前(09年4〜5月)は、介護サービスが受けられない「非該当」とされた人が2・3%いましたが、見直し後(同年10〜11月)は1・1%に減少。「要支援1」も、17・7%から16・1%に減少しました。

 見直し前の新認定で「非該当」とされた新規認定者のうち、見直し後に再申請して要支援・要介護と認定された人があわせて92・6%にのぼりました。

 見直しによる、制度改悪の影響の一定の是正が見られます。

 しかし、制度改悪前の3年間(06〜08年)と比べると、「非該当」が約3・3%から4・0%に増えており、見直しされても改悪以前に戻りきっていないことを示しました。

 また、改悪された新制度は、1次判定(コンピューター)を2次判定(審査会)で変更しにくくされたと批判されてきました。調査では、新制度導入前には、1次判定の28%が2次判定で何らかの変更をされているのに対し、見直し後は17・3%で、変更が難しくなっていることを裏づけました。

 検討会は、「一部の軽度者の割合が若干大きくなっている」と認めながら、認定調査での特記事項の活用などで対応するとして、これ以上の見直しには踏み込みませんでした。

 しかし、調査は、見直しによっても改悪以前に戻っていないことを改めて示しており、改悪前に戻すことが求められています。



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