2010年2月3日(水)「しんぶん赤旗」
旧政権から転換みられず
首相答弁に志位氏感想
日本共産党の志位和夫委員長は2日、国会内で記者会見し、同日の代表質問に対する鳩山由紀夫首相の答弁について「『政治とカネ』、国民の暮らしをどう守るか、米軍基地問題、どの問題でも、旧政権との基本的立場の違いがなく、転換がみられない姿勢だった」とのべました。
「政治とカネ」問題では、国会は司法の手が及ばない政治的・道義的責任を究明するというこれまでの到達点についてただしたのに、首相は「検察の捜査を冷静に見守る」と3回繰り返しただけで、まったく無視したと批判しました。
また、「経済危機から国民の暮らしをどう守るか」について、大企業の巨額の内部留保を雇用と中小企業に還元するための政策転換を求めたのに対し、首相は「企業の内部留保は、企業の存続、長期的な発展、あるいは中長期的な雇用の創出などを実現していくうえで、重要なものだ」などと昨年の国会で当時の麻生太郎首相が行った答弁と一語一句同じ答弁が返ってきたと指摘し、「驚いた」と述べました。「医療費の窓口負担」をめぐっても、高額療養費制度などを持ち出して「必要な医療は妨げているという考えはもっていない」と答弁したことも、自民党政府と同じ答えだと指摘しました。
沖縄の米軍基地問題では首相が「抑止力」を5回連呼したことをあげ、「『抑止力』という3文字で沖縄に海兵隊を押しつけ続けるという呪縛から離れないかぎり、この問題の解決策はないということが鮮明になった」と述べました。
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