2010年2月7日(日)「しんぶん赤旗」
後期医療制度 いますぐやめて
集会・デモ宣伝…… 各地で運動広がる
“高齢者負担増えるばかり”
鳩山内閣が後期高齢者医療制度の廃止を先送りし、保険料値上げにも何ら手を打たないことに国民の不安と怒りは広がっています。大阪、兵庫、北海道では5日から6日にかけて即時廃止を求める集会や宣伝が行われました。神奈川でも3日に連絡会を1100人の参加で結成し、デモ行進しました。
北海道で
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「鳩山さん、私たちはうば捨て山には行きませんよ。4年5年なんて言わないで直ちに廃止せよ」。札幌市で6日、開かれた「後期高齢者医療制度はただちに廃止! 道民集会」には250人以上が参加しました。
札幌東区内の町内会会長は「民主党政権になって一挙に廃止になると思っていたが、全然話が違う」と怒り、公約違反であることや、何でもかんでも天引きするやり方など「八つの腹が立つこと」をあげ、「多くの人と共同して(廃止にむけた)取り組みに力を入れたい」と訴え、大きな拍手を浴びました。
十勝社会保障推進協議会代表委員の高野幸雄さんは「十勝では3月7日までに人口比10%の署名を集め、議会への請願を行って、先送りさせないようにしようと取り組んでいる」と報告しました。
集会には、老人クラブや民主党国会議員、社民党道連からの賛同やメッセージが寄せられました。
日本共産党からは大門みきし参院議員が来賓あいさつ。「民主党は保険の一元化といっているが、モデルとしているイギリスをみると、結局、消費税増税で医療をまかなうという話であり、批判を強めていかなければならない」と訴えました。紙智子参院議員もメッセージを寄せました。
大阪で
大阪では5日夜、「いますぐやめて! 後期高齢者医療制度 即時廃止へ、再スタート集会」が取り組まれました。「やめてんか! 後期高齢者医療 おおさか総行動実行委員会」主催。
主催者あいさつに立った年金者組合大阪府本部の松井幹治委員長は「体を張って行動していくとき」と署名宣伝行動への決起を呼びかけました。
大阪社会保障推進協議会の寺内順子事務局長が同制度をめぐる情勢報告をし、民主党政権の路線は「廃止」後、2013年度からの新たな高齢者医療制度構築であり、65歳以上の高齢者医療とする可能性が大きいと指摘。寺内さんは「民主党は『廃止はちょっと待って』と言いながら、4月からの保険料値上げに何の財政措置もしていません。参院選挙に向けて、高齢者の生の声を集中しましょう」と話しました。
大阪府後期高齢者医療広域連合議会の日本共産党の北山良三議員(大阪市議)は、厚生労働省が保険料アップを5%に抑制するよう33都道府県に指示したが、国の財政負担はないとし、「アップ分は全額国の負担でまかない、高齢者の保険料負担を増やすな」というたたかいを広げようと話しました。
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