2010年2月10日(水)「しんぶん赤旗」
武器輸出三原則の厳守を
吉井議員に 防衛相「見直し」示唆
9日の衆院予算委員会で日本共産党の吉井英勝議員は、武器輸出を禁止するための政府の「武器輸出三原則」について「見直し」発言を繰り返している北沢俊美防衛相に質問し、同原則の厳守を求めました。北沢防衛相は「(三原則を)厳守した上で」としつつ、「根本から議論をしたほうがよい」と述べ、これまで例外規定で抜け穴をつくってきた歴代政権のやり方ではなく、三原則そのものを見直す考えを示唆しました。
吉井氏は、麻生自公前政権下で日本経団連が出した提言(昨年7月)や、「防衛大綱」見直しに向けての提言(同年8月)で武器輸出三原則の見直し・修正が提言されていることを指摘。北沢防衛相の見解をただしました。
北沢防衛相は、同三原則は「国際紛争の回避という平和国家としての基本理念だ。厳守していく」と答える一方、経団連の提言内容について「(今年)1月21日に防衛関連企業との懇談会を行い、そのなかで(提言と)ほぼ同じような要請がなされた。この提言については真剣に検討する」と答えました。
吉井氏は「現役大臣の発言として三原則の見直し・検討という発言は、北沢防衛相が初めてではないか」と迫ると、平野博文官房長官は「過去の事例ではそのような発言はない」と認めました。