2010年2月10日(水)「しんぶん赤旗」

B型肝炎

命かけてたたかう

早期全面解決へ集会 国会内


 全国B型肝炎訴訟原告団と同弁護団は9日、東京・永田町の国会内で早期全面解決を求める集いを開き、各政党への要請行動を行いました。


 「1日120人の命が奪われています。待ったなしです」と、声を振り絞り訴えたのは、東京訴訟原告の男性です。「命をかけてたたかいます」と発言した男性は、肝臓がんで入退院を繰り返すなかで抗がん剤の治療を受けながら参加しました。

 6センチになる肝臓がんを切除、その後再発、3回の入退院。「肝炎基本法が成立しましたが、これを単なる紙切れにするわけにはいきません。実効あるものにしていかなければなりません。私たちは人間です。生きることをやめることはできません。早期解決に力を貸してください」と述べました。

 九州訴訟原告の女性(53)は、27歳のとき長女出産の際に感染を知りました。長女と次女にも母子感染。「姉妹は結婚してもいい年齢になっています。2人は『結婚はあきらめるかもしれない』『どっちが先に死ぬのかな』などと語りあっていると聞きます。不安を抱えて苦しんでいます。娘たちに苦難を背負わせたことが悔やまれます。最高裁判決で結論は出ています。早く和解してください」と語りました。

 日本共産党の高橋ちづ子衆院議員が出席。「肝炎基本法が成立して、次につながることができました。国を解決に向かわせるように国会で訴えていきます」と、決意のあいさつをしました。


 B型肝炎訴訟 集団予防接種の際に、注射針や筒などを一人ひとり取り替えないで連続して使用したことからB型肝炎ウイルスに感染した被害者が国に損害賠償を求めた裁判。全国10地裁に提訴し、383人が原告になっています。2006年、最高裁は、国の責任を認めた判決を出しましたが、国は何ら救済策をとりませんでした。09年にすべてのウイルス性肝炎感染者と患者を救済する肝炎基本法が成立。しかし、B型肝炎被害者への救済策はまだ具体化されていません。原告らは、薬害C型肝炎救済法と同等の一時金の支払いと、法的責任を認めて謝罪し、医療費の自己負担の軽減などの恒久対策を求めています。



もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp