2010年2月12日(金)「しんぶん赤旗」

「派遣村」出されたけど

仕事ない 生活保護まだ 病気で倒れた

相談会に次々 ワンストップの会


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(写真)生活保護決定が遅れていて今も旅館暮らしの男性(後ろ姿)の相談にのるワンストップの会の相談員=11日、東京労働会館

 「年越し派遣村が必要ないワンストップ・サービスをつくる会」(代表・宇都宮健児弁護士)は11日、「公設派遣村」退所後の生活支援をフォローする総合相談会を東京都内で開きました。

 「アパート住まいはできたが仕事がない」「区役所の対応が悪く、旅館暮らし。不安だ」など約70人が生活保護、就労、医療、法律などについて専門家に相談しました。

 菓子メーカー大手で日雇い派遣で働いてきた43歳の男性はまだ生活保護決定が出ていません。「なぜこんなに時間がかかるんですか」と、心配で2度目の相談に来ました。

 派遣会社日研総業からトヨタ自動車の下請け工場などで働いたこともありますが、「ここ2、3年は日雇いの仕事ばかりです。月収4〜5万円にしかならず1日1食。期限切れ間際の半額弁当で暮らしてきた」と苦境を語ります。20代後半に重い病気にかかり、その後遺症で足が不自由です。「アパートに移れるように力をかりたい」と相談していました。

 「高血圧で倒れました。脱水症にもなっていて救急車で入院しました」と話すのは42歳の男性。「病気の治療に専念し、安定したらアルバイトでもいい、仕事につきたい」と語っていました。

 「公設派遣村」は年末年始にかけて派遣切りや大不況から仕事を失い路上生活などを余儀なくされた人たちのために開設されました。しかし、東京都は1月18日で緊急一時宿泊所「なぎさ寮」を閉鎖。新しい住まいが決まらない人もでるなかで同会が、その後の支援活動を継続しているもの。次回は3月14日午後1時30分から東京労働会館「ラパスホール」で行います。



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