2010年2月12日(金)「しんぶん赤旗」
「建国記念の日」反対
各地で集会
真実見つめる
大阪
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「建国記念の日」不承認2・11大阪府民のつどいが11日、大阪市天王寺区で開かれ、会場あふれる400人が参加しました。主催は大阪教職員組合など6団体による「建国記念の日」反対大阪連絡会議です。
中塚明奈良女子大学名誉教授が「真実により未来をひらく―『韓国併合』百年とNHKドラマ『坂の上の雲』を考える―」と題して講演しました。
韓国占領から100年間の軍事的決算として日本が敗戦を迎えたとのべた中塚氏は、今年になってもなお政府が韓国占領の正当化を続け、NHKドラマ「坂の上の雲」では朝鮮侵略の歴史事実を無視して描いていると問いかけました。
いま何が大切かと呼び掛けた中塚氏は「侵略の歴史をあいまいにするのではなく、真実にもとづいた歴史認識こそ日韓相互の未来を築き東アジアの未来を語ることができる」と結びました。
JCJ日本ジャーナリスト会議関西支部の西山清雄氏と大阪空襲訴訟原告団代表世話人の安野輝子氏が意見発表しました。安野氏は平均70歳を超える原告が提訴した苦汁と風化することのない体験と平和への思いを切々と語りました。
会場からも不承認の思いを、1時間を超えて8人が発言。学校現場での君が代強制の実態も出される一方、「手を携えてたたかえば希望のある時代だ」などの発言も続きました。
歴史認識問う
沖縄
「建国記念の日」に反対する2・11沖縄県集会が11日、那覇市で開かれました。
同集会は、県憲法普及協議会など歴史・教育・人権・平和・宗教6団体が1991年から共催しています。「歴史の真実を次代へ」を共通テーマに開いています。
会場の教育福祉会館中ホールは満員。宜野湾市の女性(39)は「新聞の催し案内を見て」初参加で「『坂の上の雲』放映もあり、いろんなお話を聞いてみたかった」と話します。
集会では、琉球大学の高嶋伸欣名誉教授が「歴史歪曲(わいきょく)を沖縄から問う―『坂の上の雲』放映と『つくる会』の根底にある歴史観」と題して講演。韓国併合100年の今、誤った歴史認識のドラマ放映の問題点を豊富な資料で解き明かしました。靖国合祀(ごうし)取消訴訟弁護団の加藤裕弁護士と高教組の兼島直人書記長が特別報告しました。