2010年2月16日(火)「しんぶん赤旗」
公共事業予算編成
全過程の公開を要求
穀田議員質問 財務相、必要性認める
日本共産党の穀田恵二議員は15日の衆院予算委員会で、民主党が2010年度予算案の審議入り前に、公共事業案件ごとの予算配分など「個所付け」情報を自治体に内示した問題を取り上げ、公共事業の予算編成の透明化を迫りました。菅直人財務相は、全公共事業についての透明化の必要性を認めました。
穀田氏は、政府が「個所付け」情報を国会にも提出せず、民主党にだけ提示したのは、「『利益誘導してください』ということかと疑問視せざるをえない」と指摘。馬淵澄夫国交副大臣が8日の会見でも、予算案審議前に「仮配分」の形で国会に提示することが「理想的だ」と述べ、前原誠司国交相も透明性向上に言及していたことを示し、民主党だけへの提示は「これらの主張と違う、不透明化を助長する行為だ」と批判しました。
穀田氏は「私たちの見解」として、「個所付け」を政権党による利益誘導の道具にすべきではなく、国民のチェックに供するべきだと主張。そのためには最終的な配分額確定までの予算編成の全過程をオープンにし、国会審議に供するためのルールをつくるべきだと求めました。
馬淵副大臣は、「透明性を高めるという思いは何ら変わらない」と答弁。前原国交相は、資料の自治体への流出は「深く反省しなくてはいけない」と述べました。
さらに穀田氏は、国交省関係だけでなく、全公共事業についての全面公開を要求。菅財務相は「国民が分かりやすいように透明化し、公開していくという基本的な考え方ですすめていきたい」「これまでの基本ルールのなかで、どこまで公開できるか各省庁で工夫するのがいい」と述べました。
菅氏の答弁に穀田氏は、「各省庁の工夫にとどまらず、この機会に透明化をしっかりルール化すべきだ」と重ねて主張しました。