2010年2月20日(土)「しんぶん赤旗」
「最高税率上げ検討」
財務相、佐々木議員に表明
菅直人財務相(政府税調会長)は19日の衆院財務金融委員会で、日本共産党の佐々木憲昭議員の質問に対し、所得税の最高税率の引き上げを検討すると表明しました。
佐々木氏は経済格差が拡大している現状で、税制の所得再分配機能が重要だと強調。「アメリカやイギリスではすでに所得税の最高税率や配当の税率の引き上げを実行している。日本でも参考にすべきだ」と迫りました。
菅財務相は「日本では最高税率を下げてきたが、必ずしもそういう考え方だけでは日本経済全体が持ち上がらなかった」「アメリカやイギリスの措置については認識している。所得税の最高税率については税制調査会で見直しを含めて検討したい」と答えました。
所得税の最高税率の引き上げについては、日本共産党の志位和夫委員長が17日の鳩山由紀夫首相との会談で提起し、首相も「民主党の中でも、税調でも検討できるのではないか、検討課題にする」と述べていました。
所得税の最高税率 所得税の最高税率は1986年には70%だったものが、段階的に引き下げられ、現在では40%となっています。イギリスでは40%でしたが、2010年から50%に引き上げました。