2010年2月20日(土)「しんぶん赤旗」
脱脂粉乳
国産購入 内部留保で
紙議員 政府は大手に求めよ
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日本共産党の紙智子議員は19日、参院農林水産委員会で質問し、国内酪農製品需要の低迷で酪農経営が苦境にあるにもかかわらず、大手乳業メーカーなどがカレントアクセス(WTO協定上の輸入)で安い脱脂粉乳を輸入し、多額の内部留保をため込んでいることを批判し、「輸入を抑制すべきだ」と迫りました。
紙氏は、脱脂粉乳の輸入企業として明治乳業、森永乳業、日本ミルクコミュニティーなどの大手乳業メーカーや大手商社、大手菓子メーカーをあげ、「食品・乳業の大企業が安い輸入脱脂粉乳に群がっている姿が歴然としている。一方で大手乳業メーカーには3社で2859億円もの内部留保がある」と指摘しました。
その上で紙氏は、「乳製品の関税割り当てでもうけてきた大企業に対して、内部留保も使い国産脱脂粉乳を購入するように指導すべきだ」と求めました。郡司彰農水副大臣は「内部留保はそれぞれの企業の判断だ。国が口を出すべきではない」などと述べました。
紙氏は「生産者は、牛を売って、生産基盤を小さくしながら生産を維持している。一方で大手乳業メーカーは体力がある。安い輸入脱脂粉乳で利益を上げてきたのを、国内産に変えて生産者の需要を高めることは当然だ」と重ねて求めました。
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