2010年2月27日(土)「しんぶん赤旗」
教育費困難 支援を
3教職員組合が緊急提言
全日本教職員組合(全教)、日本高等学校教職員組合(日高教)、全国私立学校教職員組合連合(全国私教連)は教育費に関する緊急提言を26日、東京都内で共同発表しました。11日に共同で行った授業料・教育費の緊急電話相談で明らかになった実態に基づいたものです。
全教の本田久美子副委員長は「年度末の卒業・進学・進級を目前に教育費に苦しむ子どもや父母への緊急支援体制をとることが急務であり、教育費無償化を前進させることが必要です」と話しました。
提言は(1)今春卒業予定の高校生に対し、授業料滞納を理由にした出席停止・除籍・卒業延期などを行わないこと(2)授業料滞納、家計急変による緊急事態に対応するための相談窓口の設置(3)文部科学省は特例交付金について自治体が活用しやすいよう改善すること(4)厚生労働省が通知した特例措置の拡充と周知徹底(5)日本学生支援機構奨学金の無利子・緊急貸し付けの実施(6)生活保護制度の授業料分をひきつづき支給すること―です。
電話相談には17都府県から156件の相談が寄せられました。相談の半分が私立学校の相談でした。「孫が高3で卒業だが滞納している50万円を払えない」「児童扶養手当を打ち切られ、私学の入学金を払えない」など緊急性の高い相談が多数ありました。