2010年3月1日(月)「しんぶん赤旗」
ビキニデー集会 緒方副委員長のあいさつ
NPTへ総決起の場に
3・1ビキニデー全国集会で日本共産党の緒方靖夫副委員長がおこなったあいさつ(要旨)は次の通りです。
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2010年の3・1ビキニデー集会の焦点は、2カ月後に迫ったNPT(核不拡散条約)再検討会議に向けた総決起の場とすることです。
この間の原水爆禁止日本協議会(日本原水協)の活動は、各国政府にさまざまな影響を与えています。2月19日、ベルギーでは、2人の元首相、2人の元外相、そのうち1人はNATO(北大西洋条約機構)事務総長を歴任した人ですが、4人が連名で、「核の傘」を拒否し、自国からの米国の戦術核兵器の撤去を求めました。さらに、「核兵器禁止条約を達成するための多国間交渉を開始」すること、「その具体的な履行のための日程の提起」を訴えました。そして、NPT会議を前に「今が決定的な歴史的瞬間だ」と強調しました。
有力な政治家の訴えですから、ベルギー政府は即日、声明を出して、NATO内にあって、再検討会議では「核のない世界」の立場を擁護し、そのためにドイツ、オランダ、ルクセンブルク、ノルウェーとともに、共同のイニシアチブをとると表明しました。(拍手)
NATOの中心にいて、米国の核政策を支持してきた元政府高官が訴えた中心的内容は、「核兵器禁止条約を達成するための多国間交渉の開始」でした。それは、みなさんが取り組んでこられ、5月に再検討会議が開かれるニューヨークに持っていく署名の中心的な要求と同じです。(拍手)
また、昨年の国連総会で圧倒的多数で採択されたマレーシア決議も、核兵器廃絶条約の早期締結のための国際交渉開始を求めています。
再検討会議は、政府代表による外交交渉の場ですが、日本原水協が長年にわたってつくりあげてきた政府とNGO(非政府組織)の共同の関係、原水爆禁止世界大会をはじめとした橋渡しの役割、それが新しい情勢の展開の中で生きています。
その共同が、さらに大きくなろうとしています。その会議に、原水協が大代表団を派遣する歴史的意義ははかりしれません。この10年間、築きあげてきた政府、NGOとの共同の関係をさらに発展させ、実らせようではありませんか。(拍手)
日本共産党は1月に開催した第25回党大会で、国際政治の熱い焦点としてNPT再検討会議を重視し、「核兵器のない世界」をめざして、会議の成功のために力をつくすことを決定しました。みなさんと同じ情熱でニューヨーク行動を成功させたいと思っています。
夏には参院選がありますが、真に反核平和のために力をつくす政党は日本共産党しかないと自負しています。ニューヨークで新しい歴史をつくるために、ともにたたかいましょう。(拍手)