2010年3月2日(火)「しんぶん赤旗」

子ども医療費無料 国制度で

穀田議員が要求 首相「優先課題に」

衆院予算委


 日本共産党の穀田恵二議員は1日、衆院予算委員会で質問し、「子どもの医療費無料化を国の制度として行うべきだ」として、当面、小学校入学前までの子どもを対象にした無料化実施を要求しました。気迫の追及に対し、鳩山由紀夫首相は、優先課題として検討すると表明しました。


写真

(写真)質問する穀田恵二議員=1日、衆院予算委

 穀田議員は、「子どもを育てる親にとって一番の心配は子どもの病気。費用の心配なしに安心して病院にかかれるよう子どもの医療を無料にすることは切なる願いだ」と強調。「『親が給料日前だから病院に行けない』とはっきり言う子どもが増えた」などとの学校の養護教師の話を紹介し、実現を迫りました。

 鳩山首相は、「財政的な部分で難しさがある」と答弁しました。

 そこで穀田氏は、全国の都道府県すべてが子どもの医療費助成を行い、うち35都道府県が通院・入院ともに助成(小学校入学前の子ども対象。一部は小6〜中3年まで)していること、さらに、94%の市町村が通院の助成(小学校就学前)を行っているなど1800近くの市区町村が都道府県負担に上乗せ助成して(グラフ)、医療費無料化に努力している事実を示しました。

 穀田氏が、「『財政状況が厳しい』というが、政府の見解でも約3000億円で無料化ができる」「医療費助成は自治体の独自制度なので対象年齢など格差がある。国の制度化で地方を支援すべきだ」と迫ると、鳩山首相は「優先課題として扱いたいテーマだと理解する」と答弁しました。

 穀田氏はまた、子どもの医療費の窓口負担を助成している自治体に対し“調整”と称して国民健康保険の国の負担分を減らすという、自公政権時から行われてきた“ペナルティー”について、「地方自治体に水をかけるやり方だ。直ちにやめるべきだ」と強く求めました。

 長妻昭厚労相は「ペナルティーではない」などと答弁。穀田氏が「(国の負担を)減額しているではないか。自公政権と同じなのか」と批判したのに対し、鳩山首相は「前進できるように努力したい」と答えました。

グラフ


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp