2010年3月3日(水)「しんぶん赤旗」
大企業
給与削り株主に配当
衆院委 佐々木氏に首相「驚いた」
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日本共産党の佐々木憲昭議員は2日の衆院財務金融委員会で、内部留保をとりくずしてまで株主配当に回す大企業の姿勢を批判しました。
佐々木氏は、資本金1億円未満の中小・小規模企業で役員給与を引き下げて従業員給与に回していることを示す利益配分の推移を示しました。一方、資本金10億円以上の大企業では、配当が2001年の3倍近く、役員給与も1割近く増加しているのに従業員給与は減少していると指摘しました。
鳩山由紀夫首相は「大企業と中小企業で配当への考え方に差があることに驚いた」と述べ、大企業と中小企業の配当の格差を認めました。
佐々木氏は、経団連会長企業のキヤノンは当期純利益1316億円を上回る1358億円を配当、ブリヂストンも当期純利益10億4300万円の12倍にのぼる125億4800万円を配当に回している実態を明らかにし、その上、この配当に証券優遇税制による巨額の減税が行われていると指摘。「10%に下げられている課税を20%に戻すべきだ」と強く求めました。
鳩山首相が「政府税制調査会で真剣に議論すべきだ」と答弁したのに対し、佐々木氏は「不公平を是正し、力のあるところに応分の負担を求めるべきだ。消費税増税は認められない」と強調しました。