2010年3月4日(木)「しんぶん赤旗」

今、挑戦するとき

参院選得票目標実現へ「赤旗」3割増必ず

都道府県委員長会議 市田書記局長の問題提起


 3日に党本部で開いた全国都道府県委員長会議での市田忠義書記局長の問題提起(要旨)は次の通りです。


明暗分けた3つの点

写真

(写真)報告する市田忠義書記局長

 (市田氏は最初に、2月度の「しんぶん赤旗」読者拡大の結果と会議の目的を述べた上で、次のように語りました)

 2月に貴重な前進をかちとった党組織の教訓に照らして浮き彫りになる点が三つあると考えます。これは明暗を分けた点でもあります。

党大会決定の徹底と党勢拡大の独自追求

 第1は、党大会決定の全党への徹底と、これを力にした独自追求の重要性です。

 党大会決定の徹底は、全国的に届けが53・7%、支部討議が66・5%、読了・徹底が26・5%です。2月の前進をかちとった党組織は、重要な教訓の一つとして、大会決定の徹底に力を尽くし、総合的活動に取り組みつつ党勢拡大の独自追求を強めたことを共通してあげています。

 長野県の県委員長は「党大会決定の徹底の努力が最後に効いてきた。前進したところは支部討議率が高い。最も増やした諏訪・塩尻・木曽地区は届けが76・5%、討議77・1%、読了・徹底は32・2%。成果支部が7割になった」と語っています。

 諏塩木の地区委員長に「最後に効いてきた」内容を具体的に聞くと、何より党大会決定を読み、討議してきた支部・党員が有権者の中で自信をもって語る力を付けたことだと強調していました。

 大会決定の核心をつかむことは、全党が政治的確信を深め、参院選、いっせい地方選挙勝利への構えを確立する上で不可欠です。「赤旗」読者の前回参院選時の3割増への挑戦も大会決定を繰り返し討議し、深くとらえてこそ、その可能性に確信を持つことができ、読者を増やす力を発揮することができます。

 大会決定の徹底の現状を抜本的に打開して、参院選勝利の取り組みに立ち上がる支部、党員を思い切って広げることに力を尽くしましょう。

参院選・地方選と一体に

 第2は、参院選・いっせい地方選挙を一体のものとして、政治目標・得票目標を明確にし、3割増目標に真正面から挑戦していく構えを徹底していることです。

 「躍進期間」のトータルで後退した反省を深め、2月に3ケタの前進をかちとった京都府の委員長は「3割増挑戦の議論を府常任委員会で正面からやり始めたことが、2月前進の力になった。言葉では『比例で30万、全国5議席に貢献するとともに、定数2の京都選挙区で必ず勝利しよう。そのためには3割増は必要だ』と言いつつも、実際にはとても無理、やれるだけやる、となっていたのが正直なところだ。府常任委員会全体の構えの問題として地区委員長会議でも自己分析的提起をし、この問題を正面から討議した。問題は支部にあるのではなく、府常任委員会自身にあった」と語っているのは大変教訓的です。

 また、「(第24回大会)5中総以来一貫して、党員も、日刊紙も、日曜版も、党費も」と取り組んできて全地区前進をかちとった福岡県の委員長は、「県・地区党会議でせっかく決めた『総合計画』が最初につまずくと棚上げにされる。『総合計画』自体がなりたたなくなるが、そういう事態では、参院選の勝利、政治目標の実現自体がなりたたなくなる」と地区委員長会議で討議し認識を深めたことが、前進・飛躍への決意を固めるきっかけになったと述べています。福岡県は日刊紙で前回参院選時を超え、102・4%、日曜版は96・5%まで来ています。

 長野県では、「2010年代には、国政選挙で県内第1党を争うところまで前進する。県議では、長野市で現有2から3へ、定数2以上の全選挙区で議席を占める。その第一歩が夏の参院選だ。650万は1・4倍だ。1・3倍の読者拡大は当然なんだ」という立場に立ち、これが積極的議論を起こし、諸課題促進の力になっています。

 すなわち、ロマンある「成長・発展目標」を明確にすることによって、その第一歩である参院選で3割増をやるのは当然だ、これをやらずして、どうして「成長・発展目標」がやれるのか。「成長・発展目標」を明確にすることが当面の活動の活力を増していく。同時に、当面の最初のたたかいである参院選、いっせい地方選挙で頑張ることが「成長・発展目標」への展望をきりひらくことになるという相互関係、ここが非常に教訓的だと思います。

 (ここで市田氏は、「党員拡大の飛躍とともに、読者拡大では前回参院選時比3割増」を提起した党大会決定の該当部分を読み上げました)

 この立場に全党、とりわけ党機関がかけ値なく立ちきるかどうか、この点での機関の長の指導性の発揮と努力が明暗を分けました。

 当面する最大の政治的任務である参院選の勝利のために党機関全体が心一つにして3割増目標に立ち向かう、その構えをつくることが急務です。

 そして2月の16都道府県機関紙部長会議での浜野忠夫副委員長の発言で強調された、最初から数字だけを問題にしてたじろいだり、やれるかやれないかでなく、機関のイニシアチブで飛躍をつくりだし、その経験を全党に広げるとか、全支部成果の追求など実践を通じて経験をつみ、展望を切り開いていくという立場に立つことが大事です。

出番の情勢にふさわしく

 第3は、党が頑張れば前進できる出番の情勢にふさわしく、思い切って視野を広げて広い有権者に攻勢的に働きかけていくことの重要性です。

 長野県では、「対話の規模と党勢拡大は一致する」と気軽に、楽しく、笑顔で対話しようと、60万枚の対話用のリーフを活用し、「党を語ることは読者を増やすこと」と取り組んでおり、3月は10万人対話を目標にしています。視野を広げて、「有権者の過半数との対話」に取り組むことは、まさに3割増目標達成への道でもあります。

 大会決定が「有権者過半数と対話することを目標に」と提起したのは、何よりも今日の情勢がそれを求めているからです。

 メディアの今の状況のもとで世論を変え、党を丸ごと理解してもらううえで、「赤旗」の役割が決定的です。3割増への挑戦は、「有権者の過半数との対話」の中身を深くすることでもあります。この3月こそ、「綱領を語る集い」を軸に思い切って対話を広げ、読者拡大で飛躍をかちとろうではありませんか。

 中でも日刊紙読者拡大を読者拡大の中枢に位置付けて、特別の努力をしていくことが大事です。3割増への挑戦は、日刊紙も、日曜版もです。党財政の観点からも重視しましょう。

3月の本格的前進へ

 例年3月は、転勤、転居、異動、退職などで最も減紙が多い月であり、独自追求に特別の努力を必要とする月です。この3月の特別な条件を見据えて、直ちにすべての支部が支部会議を開き、月初めからダッシュする構えをつくり、今週の土日から全力をあげ、決めた節目標を確実にやりきっていく党機関の積極果敢な指導性の発揮が強く求められています。

 歴史的チャンスにふさわしい歴史的挑戦が必要です。これまでやったことのないことをやりぬいてこそ、党の前進・躍進のチャンスを現実のものにすることができます。その条件は、客観的にも主体的にも存在します。中央と県委員長の党大会決定への責任、参院選勝利、得票目標への執念、「総合計画」への責任が本当に問われる大事な月であることをお互いに肝に銘じて力をつくしましょう。

 (この後、市田氏は、情勢のとらえ方、綱領学習の推進、党費納入率の抜本的な引き上げなど党の質的強化について報告し、最後に次のように述べました)

 2月の結果について自己分析力を大いに発揮して、教訓や問題点を掘り下げるとともに、戦闘的な意思統一をはかるよう、全都道府県委員長の率直な討論をお願いしたい。とくに2月の教訓の二つ目で強調した、参院選勝利の不可欠の課題である3割増を正面に据えて挑む、この問題を中心に大いに深めることをお願いして中央からの問題提起を終わります。



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