2010年3月7日(日)「しんぶん赤旗」

次代に継ごう戦争体験

東京大空襲 被害者が証言

憲法9条守る 決意新た


 東京大空襲を語り継ぐつどい実行委員会は6日、東京都江東区でつどいを開き、約500人が参加しました。

 同空襲で両親とおじ一家を失った女性(74)が、体験を証言しました。「空襲の前日に疎開先から東京に出かけた母を、弟はいつ帰ってくるかとバス停で待っていた」「戦災孤児となり、死のうと考えたこともあった」と涙ながらに語ると、参加者もハンカチで目頭を押さえていました。「戦争を風化させず、憲法9条を守っていきましょう」と呼びかけました。

 東京大空襲・戦災資料センターの早乙女勝元館長が「この日 この時」と題して話しました。「戦争の直接の語り継ぎが難しい時代になってきた。文章、音楽や映像など1冊でも1本でも多く、体験を残したい。センターはさらに重い責任を担っていくことになる」と述べました。

 同センターを校外授業で訪れた杉並区の中学生も壇上で発言。「戦争の恐ろしさを次の世代に伝えたい」と語ると大きな拍手がわきあがりました。

 この日のために結成された東京大空襲を歌う合唱団が「いま、この街に生きている君たち」などを披露。親類を同空襲で亡くした経験をもつ俳優の日色ともゑさんが、花森安治の詩「戦場」を朗読しました。



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