2010年3月10日(水)「しんぶん赤旗」
核兵器持ち込みなど日米密約
共産党
調査し暴露、国会で追及
鳩山政権発足前に資料手渡す
「討論記録」示す
日本共産党は、核兵器持ち込みの密約を含め、今回、有識者委員会が調査・発表した四つの日米密約に関連して、40年間にわたり独自調査を続け、国会でも追及してきました。2000年3月から4月にかけての党首討論で、不破哲三委員長は、日米安保条約改定期に結ばれた核持ち込み密約=「討論記録」を示し、安保条約が改定された後も、アメリカは事前協議なしに核兵器を持ち込める事実を暴露しました。
昨年8月、鳩山政権発足を前にした党首討論で、志位和夫委員長は民主党・鳩山由紀夫代表に密約調査を要求。それに応じた鳩山氏と9月10日に会談しました。その席で、独自に入手した密約資料を、鳩山氏と岡田克也幹事長に手渡しました。岡田氏はその6日後の16日、外相就任直後に密約調査の命令を出しました。
調査に裏打ち
日本共産党の密約追及は、度重なる調査に裏打ちされています。1987年には、党国会訪米調査団が、核持ち込み密約の存在を証拠付ける米側の解禁文書(ラスク米国務長官による在京米大使館あての極秘電報)を初めて発見し、金子満広書記局長が衆院予算委員会で追及しました。
沖縄密約を追及
72年の沖縄返還後も米国の核兵器持ち込みを認めた沖縄核持ち込み密約は、日本側の秘密交渉役だった若泉敬・京都産業大学教授が94年に出版した著書『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』でその存在を明らかにしました。
上田耕一郎参院議員は若泉氏本人が暴露した16年前に、独自の調査を通じ同氏の存在をつきとめ、国会での証人喚問を要求しました。
沖縄の核問題をめぐっては、返還直前の71年に、党国会議員団が沖縄で米軍基地の調査を行い、返還後も居座り続ける核部隊・核基地の存在を明らかにしました。
“自由出撃”密約
朝鮮半島有事の際の“自由出撃”密約では、97年に党訪米調査団が、その存在を裏付ける解禁文書を発見。志位書記局長が記者会見で明らかにしました。(肩書はいずれも当時)