2010年3月11日(木)「しんぶん赤旗」

紙氏参加

DV法 交際相手にも

女性団体 改正へ意見交換会


 全国女性シェルターネットは10日、DV法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律)第3次改正に向けた第1回目の意見交換会を国会内で開きました。DV(ドメスティック・バイオレンス)被害当事者や支援団体だけでなく、関係省庁の担当者も参加しました。

 同ネットの土方聖子共同代表は「DVの現場はすさまじい。一つでも現場・当事者の意見が今改正に盛り込まれるようにのぞみたい」とあいさつしました。

 お茶の水女子大学の戒能(かいのう)民江副学長は、法改正に必要なものとして、▽法の適用範囲の拡大▽保護命令の拡充▽民間支援団体への財政支援―などをあげました。

 戒能副学長は、2007年から09年にかけて総務省が発表したDV法の政策評価にふれ、「被害者の安全を守り、自立をうながすためにも、部分的な改正にとどまらず、抜本的な改正が必要だ」と強調しました。

 現行法で対象となるのは、内縁や事実婚を含む「配偶者」からの暴力のみです。同ネットの近藤恵子共同代表は「交際相手や性的少数者まで対象を拡大しなければならない」と訴えました。

 日本共産党の紙智子参院議員は「2回の法改正を経てもDV被害が続いている」と話し、法整備に向けての決意を述べました。

 DV法の制定や改正にかかわってきた参議院の少子高齢化・共生社会に関する調査会内に、第3次法改正に向けてのプロジェクトチームがつくられる方向です。



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