2010年3月21日(日)「しんぶん赤旗」
経費の積算根拠示せ
グアム移転問題で追及
井上氏
井上哲士議員は19日の参院外交防衛委員会で、2010年度予算案に計上された429億円の在沖縄米海兵隊のグアム移転経費について質問しました。
井上氏は、民主党が野党時代にグアム移転協定に反対したにもかかわらず、計上額が前年度予算に比べ36・5%も増加していることを指摘。そのうえで、岡田克也外相が昨年11月、同委員会でグアム移転経費に関し、「国民の税金が無駄に使われないように検証したい」と述べていたことに触れ、「どのような検証を行い、自公政権とどう変わったのか」と外務、防衛両相をただしました。
岡田外相は検証については具体的な言及を避け、北沢俊美防衛相は「中身において前政権と変わっていない」と述べ、自公政権時の概算要求のままであることを認めました。
井上氏は「国会として検証することが必要だ」として、数値を明らかにした積算根拠の提出を要求。さらに、今回初めて4億円が計上された米軍家族住宅の整備に関し、米側の「統一施設基準」が2等兵で寝室2部屋125平方メートル、准将で寝室4部屋300平方メートルなど豪華な基準になっていることを示し、「税金の使い方として国民の理解は得られない。規定どおり建設するのか」とただしました。
楠田大蔵防衛大臣政務官は、「ご指摘はもっともな点もある」としながらも、「今後、米側基準をふまえつつ精査したい」と述べました。