2010年3月23日(火)「しんぶん赤旗」

滞納者「高すぎる」6割

国民年金保険料 経済苦で払えず


 国民年金保険料を被保険者の4人に1人近くが滞納しており、そのうち6割は滞納の理由を「保険料が高い」としていることが22日までに、厚生労働省の調査で分かりました。

 また、保険料納付を猶予されたり、免除されている人は、あわせて412万2千人(22・5%)でした。

 調査は、「2008年国民年金被保険者実態調査」です。国民年金の保険料を負担する被保険者(第1号被保険者)を対象に、08年3月末現在の保険料の納付状況や被保険者の収入状況などについて、調査票を送るなどして調べました。

 それによると、調査対象となった被保険者1831万6千人のうち、保険料を納付している人は986万5千人(総数の53・9%)でした。

 一方、滞納者は、被保険者4人に1人に近い433万人(同23・6%)。その滞納者に滞納理由を聞いたところ、「保険料が高く、経済的に支払うのが困難」と答えた人が64・2%を占めました。

 世帯の年間総所得別にみると、保険料が高くて滞納している人の割合は、「0〜200万円未満」70・9%、「所得なし」73・4%と低所得者ほど高くなっていました。(グラフ参照)

 また、滞納していることについて、滞納者の63・1%は「もう少し生活にゆとりができれば保険料を納めたい」と答えました。

 一方、被保険者の就業状況をみると、「無職者」が30・6%ともっとも多く、次いで「臨時・パート」(26・1%)、「自営業主」15・9%の順でした。

 2008年度の国民年金の保険料は月1万4410円でした。保険料は、2017年度まで毎年度引き上げられる計画で、2010年度は月1万5100円となります。

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