2010年3月29日(月)「しんぶん赤旗」

米軍受刑者の優遇問題

笠井氏 合意事項の廃止を迫る


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(写真)質問する笠井亮議員=26日、衆院外務委

 笠井亮議員は26日、衆院外務委員会で、米軍関係受刑者に対する食事などの特別扱いを取り上げ、その根拠である日米間の「密約」ともいうべき合意事項の開示と廃止を政府に迫りました。岡田克也外相は、「(特別扱いを)国民に対し説明できる範囲にとどめるため努力する」と述べました。

 笠井氏は、1997年の国会で、シャワーの使用や暖房などでも著しく優遇されていることが問題になったにもかかわらず、いまだに米軍からの「補充食料」の配給が続いており、その根拠には、日米地位協定第17条の「刑事裁判権」の合意事項があると指摘。その内容が法務省の「合衆国軍隊構成員等に対する刑事裁判関係実務資料」(2002年版)のスミ塗り部分に記載されているはずだと迫りました。

 法務省の中村哲治政務官は、「日米両国間の言語および習慣の相違に適切な考慮を払う」という合意があるなどとしながら、公開について米側の了解がないとして、内容は明らかにしませんでした。

 笠井氏は、同資料の1972年版には、02年版のスミ塗りと同じ個所に、「(米軍関係者が)自己の意思で日本国に入国したのでない」から、食事について「配慮」すべきだなどと、到底正当とはいえない理由が記されていると指摘しました。

 その上で、旧政権でさえ「最終的には廃止することが望ましい」(森山真弓法相=02年当時)と答弁していたことも示しました。





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