2010年3月29日(月)「しんぶん赤旗」
地デジ対策の問題ただす
塩川氏 NHKは最大限努力を
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2010年度のNHK予算案が衆院総務委員会で25日審議され、日本共産党の塩川鉄也議員が、NHKの地上デジタル放送(地デジ)対策での問題点をただしました。
アナログ放送を停止する2011年7月時点で0・5%の世帯が地デジのNHKを受信できません。約17万〜23万世帯に当たり、政令指定都市の規模に匹敵します。地デジ難視対策として国は、衛星放送を使って対応するとしていますが、地域の災害情報などが届かない問題があります。
塩川議員は「あまねく全国において受信できるよう措置しなければならない(NHKの)義務が果たせなくなる」と批判しました。
さらに塩川議員は、「NHKも難視解決に最大限の努力を払うべきだ」と指摘。▽新たな難視地区にNHK共聴施設の新設▽ビル陰共聴施設に対する支援―などを求めました。
アナログ停波を延期できない理由として原口一博総務相が「放送事業者の負担」などを挙げたのに対し、塩川議員は延期した場合のNHKの費用を質問。NHKの福地茂雄会長は、年間約60億円かかると答弁しました。塩川議員は、NHKの受信料収入6445億円(09年度見込み)のわずか0・1%だとして、政府に対し「テレビ難民」を生み出すアナログ停波計画の延期を視野に入れた協議に入るよう求めました。
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