2010年3月31日(水)「しんぶん赤旗」
第一生命 上場延期を
大門議員要求 不払い隠し告発
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日本共産党の大門みきし議員は30日、参院財政金融委員会で、第一生命の保険金不払い隠しを告発し、4月1日に控えた同社の株式上場を延期するよう求めました。
大門氏は、新聞報道されたこの問題に関し、日本共産党にも内部告発があったことを紹介。病院で治療を受けた契約者が過去に別の病院で受けた治療について、保険金を支払える可能性が高いことを把握しておきながら、契約者に通知しなかった事例(「別病院問題」)が2万件以上あることについて、政府の認識をただしました。
大塚耕平金融副大臣は「指摘された内容が事実なら大問題だ。ひきつづき調査したい」と答えました。
大門氏は、同社の不払いはほかにもあり、推計で7万件以上、40億円にのぼる可能性があると指摘。2005年に生命保険各社の不払い事件が発覚し、金融庁が調査・報告を命令(07年)した際、同社が支払い漏れを除外する虚偽報告をし、同社を含む生保大手10社が業務改善命令を受けた(08年)あとも、同社が支払い漏れを放置してきたことを批判しました。
さらに、契約者保護を求める職員が金融庁に「別病院問題」を含めて3度も内部告発し、昨年9〜10月には金融庁が立ち入り検査したのに、同社に何の処分もなかったのはおかしいと厳しく迫りました。
大門氏が、同社の「4月1日からの上場を許せば、多くの株主にも被害を与えかねない」と延期を迫ったのにたいし、大塚副大臣は「2日前に迫ったこの時点で明確なことをいうのは難しい。上場されたとしても、問題への対応は的確に行いたい」と答弁しました。
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