2010年4月5日(月)「しんぶん赤旗」

早期救済 政府に求める

水俣病・カネミ油症 集会でアピール採択


 未認定水俣病患者やカネミ油症問題関係者らが早期救済を求めて4日、横浜市の神奈川県保険医協会で集会を開きました。全国保険医団体連合会公害環境部会が主催。

 不知火海沿岸住民の健康調査と「指定地域」外などの水俣病の恒久的救済とともに、カネミ油症被害者救済を政府に求める集会アピールを採択しました。

 水俣病公害をめぐっては3月29日に不知火患者会と国、熊本県、加害企業チッソとの間で、裁判所の提示した和解案に基本合意し、全面解決にむけた一歩を踏み出しています。

 集会では、ノーモア・ミナマタ国賠訴訟東京原告団の青木健一さんやカネミ油症被害者支援センター共同代表の石澤春美さんらが、認定基準やチッソ分社化の見直しを訴えました。2月に関東検診で水俣病と診断された鹿児島県出水市出身の青木さんは「夏でも冬でも手足が氷のように冷たい。こんな体になって悔しい」と語りました。

 水俣病患者を長年診療してきた藤野糺・水俣協立病院名誉院長が講演。食べ物を通じて被害を広げた水俣病公害とカネミ油症被害の共通点を指摘しました。同センターの藤原寿和事務局長らが被害者救済法の制定を訴えました。

 日本共産党の小池晃、仁比そうへい両参院議員の電報が紹介されました。

 「水俣病大検診」「カネミ油症被害者の訴えと実態」などのビデオが上映されました。

 今月11日には2回目の水俣病関東検診が、川崎医療生協・協同ふじさきクリニック(川崎市川崎区)で実施されます。





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