2010年4月7日(水)「しんぶん赤旗」
共産党という名前に込められた思いは?
〈問い〉日本共産党は創立いらい同じ党名です。この「共産党」という名前にはどんな思いが込められているのでしょうか。(京都・一読者)
〈答え〉「日本共産党」の名前には、1922年の党創立以来、一貫した歴史を歩んできたという誇りが込められています。何よりも、“国民の苦しみあるところに共産党あり”と、戦前も戦後も、国民の諸階層の苦難を自分の苦難として、いっしょにその苦難を打開するために国民運動をくりひろげてきた歴史についての誇りです。
また、「民主主義」「侵略戦争反対」を主張するだけで逮捕・投獄され命まで奪われた戦前の暗黒の時代から、平和と民主主義の旗をかかげて不屈に運動してきた歴史です。今日も、日本国憲法の前文を含む全条項を守り、とくに平和的民主的諸条項の完全実施をめざしています。
さらには、アメリカ、ソ連など、どんな大国からの抑圧と干渉も許さず、毅然(きぜん)として日本国民の利益を守り、日本の社会進歩の事業の自主性を貫いてきた自主独立の歴史への誇りがあります。党の長い歴史のなかでは、不十分さ、誤りも生まれましたが、ほおかむりして過ごすのでなく、自分をふりかえって分析し教訓を明らかにする精神で歩んでもきました。こうして、正義と真実を愛する党の歴史が、この党名に込められているのです。
「日本共産党」という名前にはまた、現実の資本主義社会のもとでのさまざまな災厄を“しかたがない”とあきらめるのではなく、よりよい社会を築くために力をつくしているのだという思いが込められています。“歴史の進歩は、資本主義で終わり”と見るのではなく、資本主義をのりこえる未来社会の展望をもって歩んでいるという誇りが込められています。「共産」とは、フランス語のコンミューン(語り合う、共同社会)の訳語です。「コミュニティー」と同じ語源です。私たちはこの党名に、人間による人間の搾取も、抑圧も戦争もない、本当に平等で自由な人間関係で結ばれる共同の社会をつくろうというロマンを込めているのです。(丸)
〔2010・4・7(水)〕