2010年4月8日(木)「しんぶん赤旗」
働く人救う派遣法に
日弁連が緊急集会
日本弁護士連合会(日弁連)は7日、「労働者派遣法『改正』案の問題点を正す緊急集会」を参院議員会館で開きました。主催者あいさつした錦織正二副会長は、政府の改定案について「派遣労働者の低賃金、不安定雇用を解消するには不十分だ」と指摘。派遣労働者のための派遣法改正にするよう、一丸となって修正に取り組みたいと表明しました。
日弁連が2月に発表した労働者派遣法の抜本改正を求める意見書について、板倉由実弁護士が解説。政府法案では、登録型派遣で「専門26業務」を禁止の例外としていることについて「抜け穴だらけの看板倒れになる」と指摘。製造業派遣では「常用雇用」を弊害が少ないとして容認していると批判。派遣先に対する団体交渉の応諾義務が必要だと語りました。
非正規雇用の労働者4人が発言しました。
日産に「業務偽装」で派遣され、雇い止めされた女性は、「契約では、専門5号業務の事務用機器操作となっていたが、実際はコピーや電話対応など一般事務だった」と実態を告発しました。
横河電機が100%出資する派遣会社から派遣された女性は、「専門業務の5号、6号(通訳、翻訳など)、8号(ファイリング)、10号(財務処理)で働いたが、一般事務だった」と語り、「弱い立場の労働者に目を向けて抜本改正をしてほしい」と訴えました。
日本共産党、民主党の国会議員があいさつ。日本共産党の山下芳生参院議員は、政府の改定案について「『派遣切り』など使い捨てされた人を救うことはできない」と、抜本改正にむけてともにたたかう決意を語りました。