2010年4月10日(土)「しんぶん赤旗」
人事の公正失われる
塩川議員 公務員法改定案を批判
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日本共産党の塩川鉄也議員は9日、衆院内閣委員会で、首相官邸が人事をにぎることで官僚への支配統制を「強化」しようとする国家公務員法改定案について、「(幹部職員の)人事評価が中立・公正におこなわれる前提が失われる」と批判しました。
塩川氏は現行国家公務員法が、「全体の奉仕者」としての地位を保障するために「人事の公正」を基本としていると指摘。「憲法の原則にかかわる問題だ」と主張しました。
その上で塩川氏は、これまで次官級、局長級、部長級の三つの幹部職クラスごとに決められていた「標準業務遂行能力」が、改定案では昇任人事、降任人事を容易に行えるようにするため、一つにまとめられていると指摘し、「どのような『標準業務遂行能力』を基準とするのか明示すべきだ」と求めました。
仙谷由人国家戦略担当相は「どういうものがあるか内閣官房に問い合わせる」とこたえました。
塩川氏は、「三つの職階が同一基準で評価されれば、ますます抽象的な基準とならざるを得ない。恣意(しい)的人事の危険性が高くなる」と強調しました。