2010年4月13日(火)「しんぶん赤旗」
教職員を増やせ
山下議員要求 過労自死取り上げ
参院委
|
日本共産党の山下芳生議員は12日、参院行政監視委員会で、学校現場の「荒れ」の広がりを指摘し、教員増による解決を強く求めました。
山下氏は、学校から援助もないまま、生徒からの暴力に悩み12年前に過労自死した堺市立中学校の女性T先生(51)について、大阪地裁が3月29日「公務災害」を認める判決を下したことを取り上げました。
山下氏は、「T先生の自死が『公務災害』であることをきちんと認めてこそ、学校現場で起こっている問題を社会に提起し、再発防止につながる。当然、控訴すべきでない」とただしました。
原口一博総務相は「(地方公務員災害補償)基金から控訴しないと聞いている。基金が『公務災害』と認定しなかった理由には、うつ病に対する基本的認識に誤りがある」と述べました。
山下氏は、対教師暴力・器物破損など学校内暴力が10年間で6割も増え、そのもとで、病気休職は2倍、精神疾患による休職は2・8倍になっていると指摘。「根本的解決方法は、教師の数を増やすこと、少人数学級を実現することだ」と強調しました。
また、臨時・非常勤の教師が増えていることも問題の背景にあるとし、正規職員への転換を迫りました。川端達夫文部科学相は「正規で対応していくことが前提だ」と答えました。