2010年4月15日(木)「しんぶん赤旗」
住友信託ノルマ主義是正
金融庁が指導 契約社員 解雇で脅すな
大門氏に回答
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住友信託銀行が解雇の脅しまでかけて、契約社員にリスクの高い金融商品の販売をさせてきた問題で、金融庁は14日までに、同行が雇用契約を見直すことを明らかにしました。日本共産党の大門みきし参院議員に説明したもの。
この問題は大門氏が3月16日の財政金融委員会で取り上げ、同行が「ノルマ未達成なら解雇」という雇用契約を結んでいるのは、金融商品販売においてノルマ主義をおこなわないよう定めた金融庁の主要行向け「監督指針」に反していると批判し、しっかり指導するよう求めたのに対し、亀井静香金融相は「(是正させるよう)鋭意努力をいたします」と答弁していました。
今回の見直しは、同行が販売担当の契約社員と結んでいる雇用契約書と処遇制度について、「(ノルマ達成したかどうかの)定量基準のみで機械的に契約更新の判断がおこなわれるものではないことを明確化する」ものです。
従来の契約書には「(販売商品に応じたポイントが3000以下の)A1グループのままの場合は、本更新をもって最終契約とし、甲(住友信託)は以降の契約を行わないことができる」と明記されていました。
また、見直しで、従来8月におこなってきた更新を4月に前倒しして、新しい契約書で結びなおし、ノルマ未達成となっている1人も契約が更新されます。
同行契約社員の1人は「ノルマがあるので、商品に不安なお客様への勧誘をせざるを得ない場面で、申し訳なく思うこともありました。そんなふうに仕事をさせておいて、ノルマを満たさなければ解雇というのは言語道断です。この先の実際の対応に不安もありますが、“ノルマ未達成なら解雇”という規定がなくなることにはホッとしています。大門さんにありがとうといいたい」と語りました。