2010年4月21日(水)「しんぶん赤旗」

金融機関に厳正指導を

デリバティブ取引被害 大門議員迫る


写真

(写真)質問する大門みきし議員=20日、参院財政金融委

 日本共産党の大門みきし議員は20日、参院財政金融委員会で金融デリバティブ(金融派生商品)取引に関し中小企業から苦情が増加している問題を取り上げ、金融機関に対する厳正な指導を行うよう迫りました。

 大門氏は昨年、同取引の一つである通貨オプションをみずほ銀行が違法に販売した疑いを国会質問で告発。金融庁はこれを受けメガバンク等へのヒアリングを行い、通貨オプションを中途解約する際の中小企業の負担金額の明示、訪問と電話による勧誘禁止規定の例外の明確化など監督指針を改正し16日に公表しました。

 大門氏が今回、指針の改正を評価しながら、「すでに起きている被害をどうするのか」と質問したのに対し、金融庁の畑中龍太郎監督局長は「個別の紛争にも誠意ある対応をしていきたい」と述べました。

 大門氏は、みずほ銀行が監督指針に逸脱した取引を組織的に行っていたことを指摘し、厳正な処分を求めました。畑中局長は「法令と事実に則して厳正な対応をしたい」と答弁。亀井静香金融担当相は、「(金融業界の)体質を変えていくことに全力を挙げたい」と述べました。


 通貨オプション 外国通貨を、将来の一定時期の価格で売買する権利を売買する取引のこと。みずほ銀行は、貿易や外国為替取引に関する業務を行う法人に対しては顧客に電話や訪問で勧誘する行為が許されるという例外規定を拡大解釈し、被害を出していました。





■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp