2010年4月22日(木)「しんぶん赤旗」
障害児学校、450人超も
宮本議員 教育条件の改善迫る
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日本共産党の宮本岳志議員は21日、衆院文部科学委員会で、在籍者数が急増している障害児の特別支援学校の深刻な実態を示し、教育条件の改善を迫りました。
宮本氏が自ら視察し取り上げた知的障害児の養護学校・大阪府立佐野支援学校(泉佐野市)は、生徒数が450人を超え、通学バスはすし詰めで、一番遠い生徒は片道1時間半以上もかかります。
宮本氏は、学校の適正規模について国の基準がない中で、詰め込みが進んでいると指摘。知的障害児の学校については大阪府の学校教育審議会の答申でも「150〜200人程度が妥当」とされているのに、全国で4校に1校が200人を超えていることを明らかにしました。
さらに、全国ではパソコンなどの特別教室の転用はもちろん、普通教室をカーテン一枚で仕切って使っている学校もあると告発。昨年2月の文科省の調査で、特別支援学校の教室不足数が大阪府ではわずか19、埼玉県や滋賀県にいたってはゼロとなっているのは、適正規模の基準がなく、不足か否かが都道府県教委の判断任せになっているからだと強調しました。
川端達夫文科相は、教育活動に支障をきたしている現状を認め、「不足の教室も含めどういう形で実情を把握できるか検証したい」と答弁しました。
宮本氏は、学校建設予算を確保し、国の建設費補助金も2分の1から3分の2に引き上げよと求めました。