2010年4月24日(土)「しんぶん赤旗」
裁判権放棄は屈服
米兵犯罪の密約疑惑 仁比氏が追及
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日本共産党の仁比そうへい議員は22日、参院法務委員会で、米兵犯罪について日本が第1次裁判権を放棄する内容の密約疑惑を追及しました。
仁比氏は、1953年の日米合同委員会部会で、日本側が米兵犯罪について「著しく重要と思われる事件以外は第1次裁判権を行使するつもりがない」と発言したことが、58年10月4日の岸信介首相とマッカーサー駐日大使の会談録でも裏付けられていることを示し、密約の存在について政府の認識をただしました。
千葉景子法務相は、「その指摘は承知しているが、50年以上前のことで内容の確認ができない」と述べました。
仁比氏は、53年10月の法務省通達が裁判権行使について、「日本国に駐留する合衆国軍隊の地位、外国軍隊に対する刑事裁判の行使に関する国際先例にかんがみ慎重に…」としていることを「米軍だから慎重にするということか」と追及。千葉法相は、この通達がいまも有効なことを認めた上で、「合衆国軍隊、外国軍隊として慎重な配慮をすべきということだ」と述べました。
仁比氏は、「国家刑罰権行使を代表する日本の捜査機関が米軍に屈してきたという重大問題だ。密約文書を調査・公表せよ」と迫りました。