2010年4月26日(月)「しんぶん赤旗」
沖縄県民大会 この力は必ず歴史を動かす
志位委員長が会見
日本共産党の志位和夫委員長は25日、沖縄県内で開かれた普天間基地の県内移設に反対する「4・25県民大会」の会場で記者会見し、記者団の質問に答えました。
――会場の雰囲気をどう見ていますか?
志位 歴史を動かす日になったと、私も感動を覚えています。米軍基地の「県内たらい回し」に反対するということが、文字通り超党派の一致となり、沖縄の心が一つになった、すばらしい大会だと思います。これは、必ず歴史を動かす、日米両政府を動かす力になって働くと思います。
ぜひ、鳩山総理はこの県民の総意をしっかり受け止めるべきだといいたい。
――これだけの人が集まった背景はどこにあると思いますか?
志位 いろいろな背景・原因があると思いますが、1995年のあの痛ましい事件、それ以後も事件・事故がやまない、これ以上の基地による苦しみは受忍できない、がまんできないという深い思いが、沖縄の人たちにマグマのようにたまって、とうとうそれが噴き出して、いま歴史を動かす力になっているのではないか。
沖縄の怒りは限界点を超えた。だから日米両政府は、それを受け止めて、この声にこたえるべきです。
――辺野古への修正案などが出ていますが?
志位 この大会のスローガンは、普天間基地の閉鎖・撤去と県内移設に反対でしょう。県内のどこであれ、基地の「たらい回し」はノーだということが超党派での県民の意志となったわけです。そうした県民の意志が、かんぬきのようにガツンとかかった。これが今日の集会です。政府のいろいろな「案」が出るという状況がありますが、県内のどこであれ、もはやつくる場所はないということを、政府は認識すべきです。そして鹿児島県・徳之島の大集会にみられるように、日本国内どこにも受け入れる場所はありません。
だから、私たちは無条件で普天間基地を撤去すべきだと、これが一番の解決の道だと考えています。私自身、(21日に)ルース米駐日大使と会談して私たちはこういう立場だとお伝えしました。(23日に)鳩山総理にも会って、無条件撤去に踏み切るべきだ、そういう決断をやるならば、私たちも党をあげて応援するということを、話しました。いまこそ、そこに踏み切るべきだといいたい。
――歴史的な沖縄差別だという見方もあるが?
志位 沖縄問題は、日本問題そのものです。本土が沖縄問題を自分自身の問題としてとらえて連帯するかどうか、私たちも問われていると思います。
かつて沖縄が本土に復帰したとき、まさに今日のような島ぐるみのたたかいが起こりました。そのとき、本土も連帯するたたかいが起こり、沖縄と本土ががっちりと連帯して日米両政府を動かし、サンフランシスコ条約から言えば、条約上は不可能だったことを乗り越えて本土復帰を果たしました。そういう闘争が求められています。
沖縄でこれだけのたたかいが起こったのですから、これに連帯するたたかいを日本列島津々浦々で起こすのが私たちの責任だと思います。