2010年4月27日(火)「しんぶん赤旗」

「地域主権改革」の影響は

障害者施設を山下議員視察


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(写真)施設内を見学する山下参院議員=24日、大阪市旭区

 日本共産党の山下芳生参院議員は24日、国会で審議中の「地域主権改革」一括法案に関連して、「地域主権改革」による「規制緩和」によって障害者施設においてどのような影響がもたらされるか調査するため、大阪市旭区にある知的障害者の生活施設「豊里学園」を訪問しました。

 吉田重美園長、小山道彰事務長の案内で施設内を視察しました。学園には、7歳から30歳代まで76人が入所しています。各居室は4人部屋。子どもたちの障害の程度は軽度から重度まで幅広く、家庭で虐待などを受けている子どもも増えており、一人ひとりに向き合う適切な支援が求められています。

 そのためには職員がもっと必要で、子どもたちが1人になりたいときになれる場所など施設の改善も必要ということでした。

 同学園では、国の基準の「4・3人の入所者に対して1人の職員配置」では十分ではないと独自の努力で職員を加配して、子どもたちの生活支援にあたっています。「地域主権改革」では、国の基準さえも撤廃されます。生活支援の質的低下だけではなく、保護者の負担や職員の労働条件悪化を強いることになります。

 山下議員は、「国の職員配置基準が何十年も変わらないなど施設が政治的・社会的に放置されてきたことに胸が痛みます。今回、児童福祉法の最低基準がなくなれば、私たちの社会がいよいよ“豊かな社会”から遠ざかってしまう。いまこそ政治の光をあて国が責任を持って基準を引き上げるべきです」と語っています。





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