2010年5月2日(日)「しんぶん赤旗」
第81回中央メーデー
市田書記局長あいさつ
日本共産党の市田忠義書記局長は1日、東京・代々木公園で開かれた第81回中央メーデーで激励あいさつをしました。その内容を紹介します。
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第81回中央メーデーにご参加のみなさん。日本共産党の市田忠義でございます。私は日本共産党を代表して、ご参加のみなさんに心からの連帯のあいさつを送ります。
国民の力で政治を前にすすめよう
「政治を変えよう」との国民の願いが、自・公政治を退陣に追い込んでから8カ月がたちました。当初は7割をこえていた鳩山内閣の支持率はついに2割台におちこみました。
なぜそうなったのか。普天間基地問題をめぐる迷走と裏切り、後期高齢者医療制度廃止の約束違反、使い捨て労働を温存する労働者派遣法の見直し、政権党の党首と幹事長にかかわる「政治とカネ」の疑惑など、ことごとく国民の期待を裏切ったからであります。
いまや自民と民主の「二大政党」づくりは破たんしています。
みなさん、昨年夏におきた自公政治ノーのおおきな政治の流れを前にすすめるために、お互いに力をあわせてがんばろうではありませんか。(拍手)
「正社員が当たり前」の社会をつくろう
さて、私たちの暮らしがなぜこんなに苦しいのか。この元凶には、大企業さえもうかればいいという、ゆがんだ経済の仕組みがあります。
この10年間で、労働者の報酬は、先進国の中で日本だけが激減し、この1年間で1カ月分の給料がすっぽりと消えてしまいました。
日本をのぞくG7諸国は、国内総生産も雇用者報酬も1・2倍から1・7倍に伸ばしていますが、日本だけは雇用者報酬が減り、国内総生産も横ばいという、国民が貧しくなり、成長が止まった異常な状態であります。
この背景には、非正規雇用への置き換えや中小企業いじめによって、大企業が手にした莫大(ばくだい)な利益が中小企業や家計に還元されず、229兆円もため込まれたままという、異常な経済システムの存在があります。このシステムを改革することなしに、暮らしも景気も経済もよくならないことは、みなさん、明らかではないでしょうか。(拍手)
正規も非正規も、民間も公務も、女性も男性も、すべての労働者が連帯して、派遣法の抜本的改正を勝ち取り、「雇用は正社員が当たり前」の社会をご一緒につくろうではありませんか。(拍手)
最低賃金は全国一律で時給1000円以上に、公契約法や条例で人間らしく生活できる賃金を確保させようではありませんか。中小企業を振興する公正なルールを確立させようではありませんか。
普天間基地は無条件撤去しかない
4月25日、沖縄では普天間基地撤去・県内移設反対をもとめて、知事をはじめ県内41すべての市町村の首長が参加した県民大会が開かれました。4月18日には、徳之島の島民集会が人口の6割という空前の規模で開かれました。
みなさん、もはや沖縄県内はもとより、日本国内のどこにも「地元合意」が得られる場所などありません。
普天間の苦しみは、どこに移しても同じ苦しみであります。普天間基地問題の解決の唯一の道は、移設先探しではなく、無条件撤去しか、みなさん、ないではありませんか。(拍手)
明日からニューヨークで開かれる国連NPT(核不拡散条約)再検討会議には全労連の代表をはじめ多くの人々とともに、わが党の志位和夫委員長が、被爆国の政党代表として参加しています。
核兵器廃絶のための国際交渉を開始する合意をつくろう、この声をこの会場からもご一緒に上げようではありませんか。
燃える5月へ! 暮らし・雇用をまもり、核も基地もない平和な日本と沖縄をめざして団結してがんばろうではありませんか。
第81回メーデー万歳。(大きな拍手)