2010年5月7日(金)「しんぶん赤旗」
核廃絶の交渉開始要求は世界の大勢
ニューヨーク 志位委員長が会見
【ニューヨーク=西村央】核不拡散条約(NPT)再検討会議の成功に向け、ニューヨークで会議主催者、国連関係者、各国代表団との要請・会談に精力的にとりくんできた日本共産党の志位和夫委員長は、5日夕、ニューヨーク市内で6日間の活動について記者会見を開き、「私たちの訪米目的は、被爆国の政党として、NPT再検討会議成功のために、可能な最大限の努力をすることにありましたが、この目的は果たすことができたと思います」と述べました。
志位委員長は、(1)2000年再検討会議での核保有国が行った核兵器廃絶達成の「明確な約束」を再確認すること(2)核兵器廃絶のための国際交渉を開始する合意をつくること、の2点を文書で提示し、要請と会談を行ってきたことを報告しました。
NPT再検討会議議長、同第1委員会(軍縮)委員長、国連軍縮担当上級代表、核保有国(英国)、非同盟運動の現・前議長国、新アジェンダ連合国などの政府代表、北大西洋条約機構(NATO)諸国(オランダ、ドイツ)の国会代表団との一連の要請・会談、各国NGOとの意見交換を通じて実感した点として、「『核兵器のない世界』を築くという意思、歴史的チャンスを生かしたいという思いは、国際社会の圧倒的な流れになっている」「核兵器廃絶交渉の開始を求めるという点でも、世界の大勢はその方向に向かっており、核保有国の決断が求められる」と述べました。
志位委員長は、核兵器廃絶交渉の開始を求める決議を上下両院で採択しているバーモント州を訪問し、温かい歓迎を受けたことを紹介。「核兵器廃絶交渉を開始しようという私たちの方向とまったく一致する動きが、米国のなかでも草の根の力を基礎にして始まっていることに感動しました」と述べました。
鳩山首相の普天間「県内移設」方針
志位氏が厳しく批判
普天間基地の移設問題について質問を受けた志位委員長は、4月25日に行われた県民大会に9万人が集い、「県内に新基地を造らせない」という沖縄県民の総意が示されたにもかかわらず、この総意に背き、自らの公約を裏切って、「県内移設」を方針とすることを明らかにした鳩山首相を厳しく批判。「首相の行動は、県民の怒りの火に油を注ぎ、新基地建設を許さないという県民的団結を強める結果になった」と述べました。