2010年5月9日(日)「しんぶん赤旗」
派遣法改定案“穴だらけ”
CS番組 高橋議員が主張
日本共産党の高橋ちづ子衆院議員は8日放送のCSテレビ朝日ニュースター番組に出演し、政府の労働者派遣法改定案の問題点を指摘しつつ、国会での議論を通じた同法案の修正がきわめて重要だと主張しました。
司会の萩原誠司氏(前自民党衆院議員)は、労働者派遣の自由化にともなって、キヤノンによる違法な偽装請負などの矛盾が拡大してきたと指摘。同党の上野賢一郎前衆院議員は、働き方の多様性や選択の余地が広がるなど、「派遣を好む労働者もいる」と発言しました。
高橋氏は、「多様性やニーズというのは、使いたい側から出てきた議論だ」「労働者派遣というのはもともとは違法だった」と指摘し、「手軽に安い労働力を得たいというのが派遣労働の出発点だったということが、いま実証されている」と強調。少なくとも1999年の改悪以前の制度に戻すべきだと主張しました。
また高橋氏は、同改定案は“名ばかり専門業務”や製造業派遣を温存するなど、「抜け穴だらけだ」と指摘。同法案が審議入りした衆院本会議(4月16日)では、「怒りをこめて質問した」と述べました。
その上で、当初は労使間の合意を盾に同改定案修正に応じなかった政府・与党のかたくなな対応を打開し、派遣先企業による事前面接を合法化する条項を削除させたことに言及。また、自民党が同改定案の委員会審議を拒否し、議論が進んでいない問題にも触れ、派遣法の抜本改正に向けて、「国会での議論が非常に大事だ」と強く主張しました。