2010年5月10日(月)「しんぶん赤旗」
医療崩壊に歯止めを
東京保険医協会シンポ 小池氏が発言
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日本共産党の小池晃政策委員長・参院議員は9日、東京都新宿区内で開かれた「医療政策・国会議員シンポジウム」(東京保険医協会が主催)で、医療崩壊を解決し患者の受診抑制をなくすための政策を語りました。開業医や市民ら228人が参加しました。民主党の鈴木寛参院議員、みんなの党の川田龍平参院議員が発言しました。
小池氏は「所得の再分配をどう高めるか」との質問にこたえ、日本では自公政権下の社会保障改悪によって税や社会保障が本来の役割に反して貧困を生み出し「貧困と格差を是正する役割が最も低い国」になっているとOECD諸国との比較で解説。「(新政権が)新しい政治と言うならこれを改めるべきだ」と強調しました。
そのうえで小池氏は、新政権の医療政策は診療報酬引き上げが不十分なうえ後期高齢者医療制度の廃止を先延ばしするなど「国民に背を向けている」と批判。緊急に取り組むべきものとして(1)後期高齢者医療制度の即時廃止(2)高すぎる窓口負担の引き下げ(3)国民健康保険料など負担引き下げ(4)医療崩壊を解決する水準の診療報酬引き上げ―の四つをあげました。
民主党の診療報酬改定について鈴木氏は、「税収の関係で全部はうまくいかない」と認め、「後期高齢者医療制度は小池さんと参院で(廃止の)法案をつくった。個人的には速やかにやればいいと思う」と弁明しました。
東京保険医協会の拝殿清名会長はあいさつで「保険料や医療費を払えない人が増えている。世界に誇る皆保険制度が名ばかりになる」と改善を要望。会場からは「非正規労働者にも手厚い医療制度を」「なぜ後期高齢者医療制度をすぐに廃止しないのか」との声が出されました。