2010年5月15日(土)「しんぶん赤旗」

「利用料 月16万」「待機 何百人も」

党国会議員団 介護アンケート

切実な声 次々と


 「経済的に余裕がないと特養ホームへの入所も困難で、暮らしが不安」「こういった意見を聞いてくださるだけでもとてもありがたい」。日本共産党国会議員団が実施している「安心の老後のために―介護保険見直しにむけたアンケート」に、医療・介護の厳しい現実に直面する人たちから切実な訴えや取り組みへの賛同の声が次つぎ寄せられています。

 家族の体験談をびっしり書きこんだアンケート用紙や、「せめて死ぬ前に『マア、マアの人生だったヨ』といえる人生にしてほしい」と願いをつづった手紙も届いています。

 目立つのは、低所得者に重い保険料・利用料への苦情です。

 50歳の女性は、父親が入所するグループホームへの支払いなどで月16万円近くかかるといいます。「払い続けられるか心配。お金のあるなしにかかわらず、医療と介護サービスを切り離さずに受けられる施設を、必要なときにはすぐに利用できるようになってほしい」と訴えます。

 施設不足の問題も深刻です。北海道岩見沢市の73歳の女性は「兄夫婦が特別養護老人ホームを希望していても待機者が何百人もいるとかで入れずにいる」。夫が転落事故で寝たきりになった兵庫県の55歳の女性は「入院中(療養病床)の介護の質に不満があり、転院先も見つからなかった」ため在宅介護に移行したといい、「介護職員を増やし、質の向上を」と訴えています。

 「介護度の区分があるために、本当に利用したい方が制限されてしまう。福祉を考えるのであれば、困っている方をどれだけ幸せにできるかではないか」(ケアマネジャー、40歳)と、要介護認定の廃止を求める声も届いています。

 「ヘルパーの時給が安い(生計を保てない)のも、介護保険制度の大きな欠陥」「職員にもっと給与を出したいが保険制度のせいでできない」との指摘も相次いでいます。

 アンケート用紙は日本共産党のホームページに掲載されています。

「安心の老後のために――介護保険見直しに向けたアンケート」
http://www.jcp.or.jp/down/shomei.html#_anq01)。

 アンケート送付先(5月末まで受け付け中)〒151―8586東京都渋谷区千駄ケ谷4の26の7日本共産党中央委員会・介護アンケート係・ファクス03(5474)8395





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