2010年5月15日(土)「しんぶん赤旗」
口蹄疫被害 農家は苦境
紙議員 国の直接支援を要求
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「ぎりぎりの経営のなか、わが子のように育てた牛や豚を殺さなくてはいけない」。日本共産党の紙智子議員は13日の参院農林水産委員会で、宮崎県で広がっている家畜伝染病・口蹄(こうてい)疫被害に苦しむ畜産農家に国が直接支援に踏み出すよう強く求めました。郡司彰農林水産副大臣は「対策基金の上積みなどいろいろ考えていきたい」と述べました。
紙氏は、ただでさえ飼料価格の高騰と販売価格の低迷で農家が苦境に立っている実態を示し、融資という形でなく直接支援措置で経営再建を図ることが求められていると強調。支援対象について、口蹄疫が出ていない農家でも家畜市場閉鎖で被害を受けていること、食肉加工メーカーなど関連産業にも影響が出ていることを踏まえ広くするべきだとただしました。
また、川南町では処理頭数が多すぎて埋却場所が選定できなくなっていることを指摘し、町・県任せにせず国が国有林提供などで責任を持つこと、防疫対策への財政支援を求めました。
小川淳也総務政務官は「これまで財政支援措置が不十分だった。指摘を踏まえ考えたい」と表明。郡司農林水産副大臣も「総務省と連携し機動的に対応したい」と答弁しました。