2010年5月17日(月)「しんぶん赤旗」

全国青年大集会

たたかいに確信・共感

“私たちは一人じゃない”

あきらめが希望に


 孤立していた若者がつながり連帯し、立ち上がっていく―。東京・明治公園で16日に開かれた「全国青年大集会2010」には全国から5200人の若者が参加。さまざまな要求や願いを横断幕やプラカードに込めて舞台に上がり、それぞれのたたかいを交流しました。会場には、笑顔と涙とたたかいへの確信が広がりました。


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(写真)「非正規切り」とたたかう経験を発言する参加者たち=16日、東京・明治公園

 NECセミコンの「派遣切り」に対し直接雇用を求めている熊本の柴田勝之さんは、「ローカルユニオン熊本に入って、全国の仲間に励まされ、あきらめが希望に変わった。私たちは一人じゃない」と呼びかけると、「そうだ」の声と連帯の拍手がおこりました。

 神奈川県からは、JMIU(全日本金属情報機器労働組合)日産自動車関連支部の釜倉猛さんが、「日産全体で3兆円以上の内部留保がある。正社員が当たり前の社会にすべきだ」と訴えました。

 福井県のパナソニック若狭に正規雇用を要求している河本猛さん=地域労組つるが=は「無法がまかり通る今の派遣法を次代に残したくない。派遣法を変えたい」と力強く語りました。

 三菱ふそうで「常用型」派遣を雇い止めされ、首都圏青年ユニオンに加入した鈴木重光さん。「はじめての早朝宣伝に30人が集まってくれた。あたたかな積み重ねで、もう一回頑張ろうと思えた」と発言しました。

 東京都武蔵野市にある横河電機で「専門26業務」派遣を雇い止めされJMIUに加入した小竹由起子さんは「業務偽装の温床なのに、政府案では改正されない」「組合に支えられ頑張っている。私は絶対に負けない。正しいと信じることをやっていきたい」と述べると、参加者は大きな拍手でこたえました。

 1日派遣村で命をつないだ若者、官製ワーキングプアや建設不況で苦しむ労働者が次々と発言。50件のアルバイト面接に落ち、学費を滞納している定時制高校生や「4日連続で深夜勤務をして今日、長野から参加した」という大学生が、学費無償化を求めました。

 参加者は、首都圏だけでなく、北は北海道、南は沖縄からと全都道府県から集まりました。「プレ企画を200人で成功させた」(愛知)、「前回の倍の仲間と参加した」(新潟)など、集会実行委員会をつくった各地の取り組みも紹介されました。


「もうがまんしない」 職場も社会も変えよう

アピール採択

 全国青年大集会は、「若者同士のつながりをつくり、みんなの力で職場も社会もかえていきましょう」とよびかけるアピールを採択しました。

 経済危機を理由とした「派遣切り」にたいして「若者は黙っていたわけではありません」として、各地で直接雇用や解雇撤回を勝ちとってきた経験を紹介。「広がってきたたたかいは、いまこそ次のステップを踏む時です」「私たちはもうガマンしません」と宣言して、▽労働者派遣法の労働者保護法への抜本改正▽社会保障の拡充▽最賃の時給1000円以上への引き上げ▽サービス残業、長時間・過密労働をただし、雇用の創出をはかること―などの実現を政府・大企業に求めています。





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