2010年5月18日(火)「しんぶん赤旗」

国また解決先送り

B型肝炎九州訴訟 原告が批判

和解協議入り


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(写真)国に早期解決のために実質協議に入るよう求める原告・弁護団と支援者ら=17日、福岡市中央区

 B型肝炎九州訴訟の弁論準備期日(非公開)が17日に福岡地裁で開かれ、被告・国は和解協議入りを表明しました。

 全国10地裁で係争中の同訴訟で、和解協議入りが決まったのは札幌地裁(14日)に続き2度目。しかし、この日も国は何らの具体案も示さず、「2カ月後に提案したい」と述べるにとどめました。次回期日は7月12日。

 原告・弁護団は「和解の先のばしだ」として、厳しく批判しています。全国原告団で代表をつとめる谷口三枝子さん(60)は記者会見し、「加害者の自覚がない」と国の姿勢を非難。「ずさんな医療行政に苦しめられたのに、救済の態度が見えないことに憤りを感じる。倒されても踏みつけられても何度でもたたかう」と表明しました。

 小宮和彦九州訴訟弁護団長は、提訴後に10人、札幌地裁が今年3月に和解勧告してから2カ月間に全国で2人の原告が亡くなったとして、「和解協議を隠れみのに、解決を先送りすることは許されない」と強調。「一人の被害者も切り捨てられない全面解決を目指したい」と話しています。

 18日には、全国の原告団と長妻昭厚労相との面談が行われる予定。原告らは「怒りと苦しみをぶつけたい」(谷口代表)としています。





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