2010年5月19日(水)「しんぶん赤旗」

参院選 日本共産党の議席の値打ち

沸騰する怒り 国会で代弁

普天間基地撤去


 夏の参院選が目前に迫り、米軍基地問題や雇用、社会保障などをめぐり、国民は各党、各予定候補者の実績に熱い視線を向けています。日本共産党の参院選予定候補者を中心にした党の議席のかけがえのない値打ちをシリーズで見ます。


危険な普天間 市田氏が告発

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(写真)沖縄県民大会で参加者と交流する市田忠義書記局長=4月25日、沖縄県読谷村

 4月25日、沖縄県読谷村の運動広場に、米軍普天間基地の早期返還・県内「移設」反対を求め超党派の9万人が集まった歴史的な県民大会――。日本共産党の市田忠義書記局長と仁比そうへい参院議員(ともに参院選比例予定候補)、小池晃政策委員長(同東京選挙区予定候補)が駆けつけ、志位和夫委員長、赤嶺政賢衆院議員とともに参加者と固く連帯し、激励の言葉を交わしました。

 その時、市田氏の脳裏にはある場面がよみがえっていました。

 2004年8月、沖縄県宜野湾市の沖縄国際大学。沖縄駐留の米海兵隊がイラク戦争に続々と出撃するなか、こともあろうに普天間基地所属の海兵隊ヘリコプターが同大学に墜落したのです。多くの県民が、1959年に旧石川市の宮森小学校に米軍機が墜落し、17人が死亡した大惨事を思い出しました。米軍基地あるが故の危険をまざまざと示した出来事でした。

 この事故を受け、現地に調査に入ったのが、参院議員に再選したばかりの市田氏と、初当選したばかりの仁比氏らでした。伊波洋一・宜野湾市長、渡久地朝明・沖国大学長と面会し、被害者住民からも「わが家に落ちてもおかしくなかった」などの切々たる訴えを聞きました。市田氏はあらためて肝に銘じました。「普天間基地閉鎖、無条件撤去は一刻の猶予も許されない課題だ」と。

 「25メートルのプールが空から降ってきたのと同じだ」。市田氏は調査結果を踏まえ、参院予算委員会(04年10月20日)の場で問題を正面からただし、県民の思いを突きつけました。米軍の事故調査報告書をもとに、イラク出撃準備を急ぐあまりのずさんな整備が事故を招いたと告発。「軍隊と、平穏を望む県民が共存できると思うのか」「(アメリカに)基地の撤去も言えないのか」と小泉純一郎首相(当時)を一喝した質問は、議場を圧倒しました。

 「海兵隊は平和のための『抑止力』ではありません。イラク、アフガニスタンなど世界に殴りこむための『侵略力』『戦争力』です」「普天間基地の無条件撤去こそ、問題解決の唯一の道です」。いま、全国各地の演説会でこう訴える市田氏。海兵隊が日本を守る抑止力どころか、沖縄県民・国民にとって危険極まりない存在である象徴的な事故を、国会議員として調査し告発した経験に裏打ちされた言葉は、聴衆の心に深く染みわたります。

島民を励ます仁比氏の質問

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(写真)沖縄米軍普天間基地問題で鳩山内閣を追及する仁比そうへい議員=3月23日、参院予算委

 「『国外、最低でも県外』とあれほど繰り返したあなたが、その公約さえ踏み破って県民に苦しみを押しつけることは断じて許されない」。3月23日の参院予算委員会で、仁比氏は鳩山由紀夫首相の公約違反をずばりつきました。

 それなのに、抑止力、日米安保を理由に公約違反を合理化する首相と岡田克也外相。

 「何をいっているんですか。あなた方が日米安保とか抑止力という名で押しつけてきたのが、戦後65年もつづく米軍基地の負担と苦しみだ」と追及の手を緩めない仁比氏。「沖縄県内はもとより、本土も含めて普天間基地の苦しみは、どこに移しても同じ苦しみだ」と最後まで県民、国民の声を代弁しました。

 質問後、同基地近隣で育ったという沖縄出身の女性からこんな声が寄せられました。

 「(総選挙で民主党に投じた)私の一票は無駄にされました。普天間基地のことで共産党にはまことのことを言っていただいた」

 沖縄県民大会1週間前の4月18日、普天間の一部訓練の移転先としてあげられている鹿児島県徳之島でも、住民の6割の参加で基地反対集会が開催されました。

 壇上から仁比氏が「『基地はいらない』と最前線でたたかっていることに敬意を表します。断固としてみなさんとともにたたかい抜きます」と決意表明すると、集まった1万5000人の島民は大きな拍手と歓声、太鼓の音で応えました。

 移設先を条件とした普天間基地返還の「沖縄に関する日米特別行動委員会」(SACO)合意から15年。沖縄や徳之島では今、基地のたらい回しに明確に反対する民意が、党派を超え、島ぐるみで形成されています。

 これと固く連帯し、国会の場で堂々と基地のない沖縄、基地のない日本をつくるために奮闘する宝の議席、それが日本共産党の議席です。





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