2010年5月20日(木)「しんぶん赤旗」
非正規、9万人増
正規は23万人減
総務省が18日発表した労働力調査詳細集計によると、2010年1〜3月期の非正規雇用の労働者数は、前年同期から9万人増えて、1708万人となりました。非正規雇用は、「非正規切り」によって09年1〜3月期から減少していましたが、5期ぶりに増加に転じています。
一方、正規の労働者数は、前年同期比23万人減の3363万人で、4期連続の減少。正社員の人員削減も続いています。
非正規雇用の増減を詳しく見ると、常用型を中心とする「派遣会社の派遣社員」が18万人減の98万人。対して、契約社員、嘱託が6万人増の324万人、パート・アルバイトが18万人増の1150万人となっています。
「派遣切り」によって派遣労働者は減少し続けていますが、それ以上に契約社員などが増え、再び非正規雇用が増加しています。
また、332万人にのぼる完全失業者のうち、1年以上の長期失業者は、前年同期比23万人増の114万人となり、過去3番目の高さとなりました。
増加幅は02年の調査開始以来、最大です。
調査期間内に求職活動をしていないなどで完全失業者に含まれない人のうち、「仕事があればすぐつける」という人は6万人増の73万人。こうした人たちを含めると失業率はさらに上昇することになります。