2010年5月20日(木)「しんぶん赤旗」
B型肝炎
首相に面談を要請
原告団 最高責任者、解決早く
全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団は19日、内閣府大臣官房総務課を訪れて鳩山由紀夫首相に面談を求める要請書を提出しました。
要請書は、2006年6月の最高裁判決で国の法的責任が確定してから4年、新たに提訴してから2年、和解勧告が出されて2カ月の期間が過ぎたのに「何らの解決策を提示しない国の対応は、まったく不誠実」と批判。長妻昭厚労相と面談をしたものの具体的な提案がなく「この問題の最高責任者である総理大臣に会い解決のための道筋について聞きたい」と訴えて、26日までに回答するように要請しています。
官邸前では全国各地の原告がマイクを持って「長妻大臣の話には心に染みとおるものがなかった。私たちは命の訴えをしています。面談してください」(窪山寛九州原告)「なぜこんなに時間がかかるのですか。説明してください」(岡田京子東京原告)などと早期全面解決を訴えました。
九州原告の榊原俊之さん(58)は、06年に肝臓がんを告知されました。「母親は息子の私を健康に育てるために予防接種を受けさせました。その結果B型肝炎になってしまった。国にはまずは母親に謝ってほしい。論点は出尽くされており、早く救済してほしい」と話しています。