2010年5月25日(火)「しんぶん赤旗」
PCB未処理8割超
紙氏 方法の見直しが必要
|
日本共産党の紙智子議員は参院決算委員会(17日)で、毒性の強いPCB(ポリ塩化ビフェニール)廃棄物処理が12・6%しか進んでいない実態を示し対応を求めました。
PCB処理は、政府が全額出資している日本環境安全事業(JESCO)の5事業所が行っています。
紙氏は、JESCO北海道では1年半で300件以上のトラブルが発生し、大半がプログラム設定など設計の基本にかかわる問題であること、事故情報隠しもされたことを指摘。汚染者負担を中心に新技術導入など処理の枠組みを見直すのかただしました。
谷津龍太郎環境省廃棄物・リサイクル対策部長は「基盤技術をどう使いこなすかは検討する」と述べました。
紙氏は、JESCO北海道の第2施設建設について、カワサキプラントシステムズが384億円で落札したのに地元・室蘭市が「地元活用にすべきだ」として計画が宙に浮いている問題を取り上げ、「地元の新日鉄は200億円も高い入札額で問題だ」とただしました。小沢鋭仁環境相は「安い公正な入札ができるよう指導したい」と述べました。
また、JESCO北海道は派遣労働者が3分の1を占めており、法律で義務付けられている特殊健康診断が行われていない実態を指摘し改善を要求。長妻昭厚生労働相は「実態を把握し、指導する」と述べました。