2010年5月28日(金)「しんぶん赤旗」
一刻も早く命救え
B型肝炎訴訟原告ら 首相との面談要求
厚労省前
幼児期の集団予防接種でB型肝炎ウイルスに感染させられた被害者が国に損害賠償を求めたB型肝炎訴訟全国原告団・弁護団は27日、東京・霞が関の厚労省前で国との直接協議の実現と鳩山由紀夫首相との面談を求める宣伝活動をしました。
「私たちはひるみません。力の限りたたかいます」と、原告との面談を拒否している鳩山首相を批判したのは全国原告団代表の谷口三枝子さん。「謝罪して幅広い救済に国として乗り出してください」と訴えました。
同原告団・弁護団が直接協議の場を求めているのは原告らが「一刻を争う状況」に置かれているからです。
2006年に肝臓がんが見つかった九州原告の男性(58)は、「2日前の検査で1・6センチの腫瘍(しゅよう)が見つかった。いよいよ(がんの再発が)きたかとショックでした」といいます。「原告のうち35人が肝臓がんとたたかっています。余命を宣告されている原告もいます。そうした患者の気持ちを鳩山首相はわかっているのか。人生の長さに勝手に線を引かれた。まず謝り、被害者の命を助けてほしい」と訴えました。
九州訴訟原告の男性(36)は19歳のときに献血でB型肝炎に感染していることがわかりました。「今年2月に慢性肝炎に進行している」と、医師から告げられました。
「命の問題です。国は引き延ばしをしている。直接協議をして一刻も早く命を救ってほしい」と早期全面解決を訴えました。
原告団・弁護団は鳩山首相との直接面談と国との直接交渉の場をつくるよう26日までに回答を求めていましたが、首相官邸は厚労省を通じて拒否すると回答してきました。